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2019-10-16 05:26

[Unite Tokyo 2018]インパクトよりも日々使われるものを開発することが大事

5月7日から5月9日までの期間、東京・千代田区の東京国際フォーラムで国内最大のUnityカンファレンスイベント「Unite Tokyo 2018」が開催された。その最終日の5月9日に行われた、東京大学医学部脳神経外科・金太一氏によるセッション「Unityの医療と教育への応用 ~ちょっと人を助けてみませんか?~」のレポートをお届けする。 写真)東京大学医学部脳神経外科・金太一氏。 脳神経外科医として17年活動している金氏。手術シミュレーションや医用3DCGの臨床応用などに、様々なソフトウェアを使用しているが、一番大切なことは役に立つことはもちろんのこと、日々使われる技術やシステムであることが重要であるという。 Unityの医療への応用は沢山報告があるが、本来はインパクト目当てで行うものではない。それよりも、毎日使われるものを開発することが重要なのだ。 医療機器の市場は、世界で55兆円。医療シミュレーションは2800億円と大きくはないが、成長率は15パーセントと急速に拡大している。診断支援ソフトウェアも、法律が変わったことで出しやすくなっている。それよりこちらも急速に拡大中だ。 こうした医療シミュレーションは、実機を用いたものがほとんどである。ここで問題となるのは、患者個別のシミュレーションができないところだ。また、個別のデータを用いて仮想シミュレーションできるソフトも存在しない。 実際の手術に必要なものは、まず「知識」だ。また、どういった手術をするかという「戦略」も必要である。さらに、実際の手術室での「判断」も必要だ。よく言われる「手先の器用さ」は重要というよりも、外科医が器用なのは当たり前のことであるという。 つまり、術前の検討や戦略シミュレーションが非常に重要となってくる。そこで、医用3DCGのニーズが生まれてくるのだ。 なぜ手術シミュレーション医用3DCGが必要なのか? 医用画像のフォーマットは、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)という国際標準規格がある。すべての情報に個別の番号(タグ)が定められており、画素データのタグ番号のデータに格納されている。画像に変換する場合は、複数のタグ情報を組み合わせて画素を抽出して色を対応づける感じだ。

拡現人

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