2019-07-10 14:29

日本市場におけるプログラマティック広告の進化 - Day 3 -

ソン ヨン 日本担当マネージャー, Rubicon Project
柳田 竜哉 デジタル・イノベーション本部 商品企画事業部 次長, 朝日新聞社
堀 龍介 動画・データビジネス部長 兼 テレビ東京ホールディングス, テレビ東京コミュニケーションズ
神内 一郎 代表取締役社長, 株式会社 LIVE BOARD
伊東 裕揮 取締役, 株式会社メディアブランズオーディエンスプラットフォームジャパン

USでは2019年は65%がプログラマティック。
日本では2023年に61%に。

Q. 最近変わってきたことは?
伊東:
プログラマティックギャランティード。
お客さんのところに持っていく?持っていかない?っていう感じで話すトピックになってきた。①社内でもデータ使っていろいろやんないといけないとねっていうお客さんが増えてきた。②プログラマティックってアドネットワークとどう違うんですかっていう質問からIAPとかMOATとかを使う人が増えてきた。

柳田:
バイヤーからしたらプログラマティックで在庫を買い付けるのは当たり前になってきているが、メディアから見たら、プログラマティックに広告を販売するっていうのは、特定のところにしか売らなかった。例えば、GoogleだとAdXから買い付けがくる。Google以外への在庫の提供はバルクで決まった量渡すってことしかできなかった。預けたバルクの中の10%とかでしかないから、強いモチベーションでプログラマティックに在庫を売れなかった。
それを変えたのがHeader Bidding。パブリッシャーからみると画期的。パブリッシャーのプログラマティックの認識も上がってきてる。
アドテク専従のエンジニアを3名採用した。これはありがたい。以前は何年かかるかなっていうのが1ヶ月位でできるように。

堀:
TV番組をネットに流す。インストリーム動画広告。
以前からディスプレイ広告もやっていたが、柳田さんが言う通り、アドエクスチェンジやSSPにバルクで提供して、お小遣いもらえるかなっていう程度だった。

純広告。ダイレクトセールス、予約型。
以前は、自分たちの番組にどう価値付けがされるのかがわからなかった。
3,4年前はPMPのプラットフォームはまだ未成熟だった。ここ1年くらいで環境変わってきた。プログラマティックかつPMPの取引が増えてきた印象。

今は純広告とPMPの両方を使ってマネタイズしている。

神内:
Live Boardは電通とドコモの合弁。プログラマティックOOHの会社。
これまでは、プログラマティックというよりもオートメーションに近かった。空き枠を自動判別するとか。
肝心要の、誰が看板見てるんですか、誰がこの時間にこの場所でこの看板見てるんですかっていうのが測れなかった。今はようやくそういったモデルを立ち上げてきた。

ドコモ6000万人くらいいる中で。
本当に見てるかどうかはまだアンケートレベル、統計レベル。まだまだレベルは低いがオーディエンスをある程度推定できるようになってきたのは大きい。

真のプログラマティックOOHを作りたい。
オーディエンスの標準化が大事。
英国はルート、米国はジオパス、豪州はムーブっていうオーディエンスの標準がある。他と比較できる。
視聴率システムを標準的に作っていくのがフェーズ1。

インプレッションの価値。他と比較ができないと予算配分できない。
価値付けはオーディエンスがわかって初めてできる。エージェンシーなどを巻き込んで作っていきたい。

堀:
Tverっていう取り組み。各局と一緒にやってる。
コンテンツの価値を足並み揃えてやっていく。業界で組んでいくっていうのがポイントか。
バイサイドがどうやったら買い付けが楽になるのかっていう視点は大事。

プログラマティックだからやりたいっていうニーズを探っていく。

ビューアビリティのスコアリングなどはIASとかMOATとかでできるようになってきた。
”総合編成”。いろんなジャンルの番組。
TV局が持ってるデータはもっと広告に使えるんじゃないか?純広告などにそういった価値をもっとつけていければ。今年。

柳田:
インストリーム動画広告をプログラマティックに提供できるようにしていく。
5Gが進んでいけばもっと動画が広まってインベントリが増えていく、もうちょっと先の未来だが今から準備していきたい。

PMPをもうちょっと拡張していきたい。
パブリッシャーのプログラマティックの売上の大半はOpen RTB。ビジネスとして自分たちで仕掛けるためにはPMPをもっと力入れていかないといかない。課題は、RTBとの差別化。わざわざPMPで買ってくれるためにはどうすればいいか。1stパーティーのデータを上手く使えないかとか。

伊東:
広告の価値=ビジネスの価値
新しい指標に対して信じられる状態を作っていく。

Q. アドブロッカー
柳田:
問題は3つある。
1.フォーマットの問題。
Better Ads StandardでGoogleがそれに準拠しないとバンするって言ってくれてかいけつの方向向かってる。
2.エログロ、コンプレックス商材。
NHKが番組で取り上げた。業界全体で問題意識持つ方向に向かっている。
3.Auto Redirectなどアドバタイジングの方法
iPad当たりましたーっていうサイトに勝手に飛ばされるなど。仕組み的なもので対応できないか?セキュリティベンダーが提供しているツールを使って安全な自社広告に差し替えるみたいな。毎朝見てるけど結構な数引っかかる、ほとんどが海外での広告露出。

堀:
広告の内容がどういうものか。
視聴者にどういった広告を見てほしいか。
全広告を事前考査している。ある意味プログラマティックじゃないし手間がかかる。広告主の業態とかクリエイティブの素材とか見て、Loudnessとか、イヤホンで聞いているときにうるさすぎるとか。けど、これをやっていると、出るかどうかわからない広告も見ることになる。手間もかかるのにあまり効果も高くない。。考査の運用をどうにかしたい、AI使うとか。

神内:
アドブロックしないっていうのがOOHの特長。強制視認性があるっていうのがOOH。公共の場所にあるからちゃんとしたものだけを出さないといけない。

Q. 5G
神内:
場所を選ばずに高品質なコンテンツが届く。より多くの人達が同時に接続する。スクリーンの前に誰がいるかっていうリアルタイムな場所をプラットフォームに返すことができるように。OOHがIoTのハブになるのでは。

堀:
ディスプレイの前の状況が明らかになるっていうのは興味ある。オーディエンスの可視化。

外で見られると、ある人は信号待ちですらスマホを見るようになったっていうように、そういった間でもテレビを見るかもしれない。今のコンテンツだと30分とか編成の問題でそういった長さ。見てもらえるか?UI・UXも考えていかないといけない。

コメントを投稿する(ログインが必要です)